週刊東洋経済 投資信託「嘘」と「本当」
rennyさんのブログ記事を見て私も興味を抱き、今日の昼に早速生協の売店で購入して読み通したのですが、2008年7月5日特大号と銘打った今週の週刊東洋経済では、投資信託「嘘」と「本当」として投資信託に関する特集が組まれています。
このような投信に関する記事は、過去にもいろいろと組まれてきました。しかし今回の特集では、私が注目すべきと感じた記事がいろいろあったように思えます。
まず巨艦投信トップに聞く。日本を代表する人気投信のトップとして、グローバルソブリンの山内一三氏、さわかみの澤上篤人氏、ピクテグローバルインカムの岡崎義晴氏への取材記事が載せられています。日本で特に人気のある定期分配型投信の代表の方が昨今の状況をどう考えているのか、巨大化したファンドを有する澤上氏の今後の活動指針などが伺えました。
続いて投信の常識11のウソ? 長期投資は儲からない? 分散投資ではもはやリスク回避できない? ネット証券は実は手数料が高い? おらが町ファンドでは町おこしできない? など、昨今の市況変動と投信の設定販売状況を鑑みて、世の通説と実態の乖離を手痛く批判しています。特に分散投資に関する記述には、私も考えさせられず得ない面があると思いました(ただし株式市場の相関に関する検証しかしていないので、信憑性には疑問点がつきます)。
そしてETFは投資家の救世主か。橘玲氏のコメントを交え、ETFの昨今の世界的な発展状況と、日本での動きについて検証記事が書かれています。まとめに「ETFが個人投資家に浸透するのは、意外にも『ETF後進国』である日本なのかもしれない」とあるように、個人投資家主導でETFの拡充が進むのではないかという記述には、一定の好印象を感じました。
最後に手数料水準と毎月分配は是か非か。以前より投信の信託報酬は高水準だと批判してきた山崎元氏と、それに対して「本当に知りたい投資信託」(ISBN:4534042841)などといった本を通じ、反論をしてきた松尾健治氏の誌上対決が組まれています。基本的には両論併記で結論は下していませんが、インパクト面では十分なものがあると感じた記事でした。ただ討論ではないので、期待した人はその構成に不満を感じるかもしれません。
以上のほか、新興国やREITに関した記事も組まれていました。ただゆうきさんの感想によれば間違いも多いようなので、内容を鵜呑みにするのは危険かもしれません(私はまだ不勉強のためか、具体的にどこがおかしいか、発見できませんでした)。
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