ダイヤモンド社からの投信の新書
週刊ダイヤモンドによって「投信の罠」「金融商品の罠」の記事がかかれ、それに「投資信託にだまされるな!」などといった書籍が刊行されるなど、昨今のダイヤモンド社からは「一般には知られていなかった投信を始めとする金融商品の問題点」を指摘しようとする動きが感じられますが、またしても投信関係の裏事情を説く書籍が出たようです。「知らない人だけが損をする投資信託の罠」と「現場のプロが告白 私なら買わない投資信託」です。
前者の「知らない~」のほうは、既述した週刊ダイヤモンドの「投信の罠」「金融商品の罠」の記事を単行本化したものです。私はこれらの記事を、「よくぞここまで」と感嘆するほど素晴らしいものだと判断していましたが、同じ事を思っていた人は多かったようで、長く「ダイヤモンド」の売れた回として同誌の巻末で紹介されており、今回晴れて本として刊行されるに至った次第といえそうです。書店でちょっと拝見した分では、誤りの一部が修正されずに残っている所もあるように見えましたが、雑誌を買い逃した人には購入の価値はあると思います。
後者の「現場のプロ~」の方は、長く投信販売の現場に立ち会ってきた人が、その商品性の問題点を歴史的視点などをからめて指摘しています。作者の方が自ら冒頭で述べておられる通り、具体的に「どういう商品を買ってはいけないのか」ないし「買っていいのか」を判断するための参考書としては適していないと思いますが、投資信託を安易に買おうとしている人への忠告書としては、それなりに役立つ面があるのではないかな、と書店で少し目を通した限りでは感じました。
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コメント
雑誌を買い損ねたので、買ってみようと思います。
投稿: うんぼぼ | 2007年9月 5日 (水) 21時30分
うんぼぼさん、コメントありがとうございます。
金融商品全般に関する話題も含んでいますので、名前には若干疑問点がつくかも知れませんが、一応は良書であると感じています。
投稿: 新幹線 | 2007年9月 7日 (金) 20時42分
「現場のプロ~」の著者は仕手相場についての方がいまひとつだったのですが、目新しいことかいてました?
前作を見た限り投資信託を評価するような方に思えなかったので。
投稿: 道産子 | 2007年9月 8日 (土) 06時46分
道産子さん、コメントありがとうございます。
私見では余り目新しいと思えることはありませんでしたね。「やっぱりあぶない、投資信託」を読んだときに知った見識もあったためですが。
投稿: 新幹線 | 2007年9月 8日 (土) 08時25分
新幹線さん
情報ありがとうございます。私もちょっと立ち読みしてみます。
投稿: 道産子 | 2007年9月 8日 (土) 18時10分