内藤忍の資産設計塾 外貨投資編
さて昨日、Amazonで24日に注文していた内藤忍さんの新著作、「内藤忍の資産設計塾 外貨投資編―投資フロンティアを広げる外貨攻略法」が届きました。今日の行き帰りの電車の中で、その内容をざっと確認した次第です。
一口に外貨―すなわち外国への投資といっても、「中国・アメリカなどの株式・ETFを購入する」、「世界の株式・債券に投資する投資信託を購入する」、「FXでトレードをする」、「海外に口座を開く」などといった多くの展開がありますが、この本はBRICsの情勢から為替の変動要因、それに各商品の開設など、それらを全て総括して紹介し、分析を行っています。
私のように日本へのみの投資に飽き足らず、世界へ幅広く投資をしてみようと考える(あるいは、既にしている)人にとっては、一度目を通しておいて損はしない内容だと思われます。
基礎的な情報から、ややマニアックなそれ(為替変動の歴史など)までと幅広く書かれていることから、広い人にお勧めしたい著作です。
ただ、気になる点ももちろんあります。以前紹介した「内藤忍の資産設計塾 実践編 ―自分も資産も成長する新・資産三分法」などにも共通することなのですが、著者の内藤さんはマネックス・ユニバーシティの代表取締役という事もあって、どうしてもマネックス証券の商品に傾いてしまう(贔屓目で見てしまう)所があると思います。
今回の本であれば、73~75ページの「外国株式のインデックス投信」を紹介するところで、信託報酬1.3%の「トヨタアセット・バンガード海外株式ファンド」(マネックス証券とトヨタFS証券で取り扱い)を、他の外国株式インデックスファンドに比べて純資産額が多いことを理由に、償還リスクが低いとして紹介したりしています。
しかし他のインデックスファンドにしても、確かにまだ件のファンドと比べれば少ないにせよ、昨今では純資産総額は右肩上がりになっているものが多い(資産流出による運用継続困難で、償還に至る可能性は低い)ですから、この見解には首を傾げざる得ませんでした。他のファンドに比べてコストが高い事実を、このようにして誤魔化したのではないかとさえ、感くぐってしまったりしたのです。
この本に限らず、投資関係の本を読む際には、「著者がどのような立場にいるか」・「著者にとっての利益になることを勧めていないか」という点を、常に考慮しておく必要があると、つくづく感じさせられました。
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