さわかみファンド
今日はオーソドックスといえるかもしれませんが、話題になることが多いさわかみファンドについて、私見を述べたいと思います。
まず確認させて頂きたいのですが、私はこのファンドとその運用会社のさわかみ投信、決して駄目なものであるとは考えません。
rennyさんのブログで幾度となく取り上げられているように、独立・直販系投信の先駆けであり、1999年の設定以来2000億円を突破するまで成長したところ、それに運用哲学など、素直に評価し、学ぶべき所は多いと思います。
私の母も2001年頃に一括してこのファンドを購入しており、結構な期間ホルダーとなっていますし、後続の独立系会社であるありがとう投信やセゾン投信もこれをポートフォリオに組み込んだFoFを設定するなど、今後も私は注目し続けるだろうし、世間からもされ続けるだろうと予想します。
では私はこのファンドを購入するつもりなのかといわれれば、当面は購入するつもりはないと答えるでしょう。その理由はいろいろあるのですが、私にとって重要な点を挙げたいと思います。
- 運用レポートなど、その資料をもらう必要がない
さわかみファンドの定期的な運用レポートは、私も以前から注目しています。このレポートがもらえるというだけで、購入・保有なされているという方もいるそうです。しかし私は前述したように、母がこのファンドを保有している関係で、既に毎月郵送でそれが家に送られてきています。そのため、この動機で購入に至ることはありませんでした。
- これ以上口座を開くのが面倒
私は4月以降、8つもの金融機関口座を新規に開設しました。さわかみファンドを購入するにはこれに加えてもう1つ口座を開く必要があり、その他の要素とあわせ手間に見合うかどうかなどと勘案した結果、必要ないとの結論に至りました。
- 日本株に傾斜している
さわかみファンドは扱い上「国際株式型」となっており、日本株以外にもさまざまな商品を組み込むことが可能なはずですが、現在のところそうなっていません。TOPIXのインデックス投信を積み立てていくつもりで、さらに将来的には個別株を購入する可能性もあるので、これ以上この分野への投資集中をするのはポートフォリオ上望ましくない、と考えました。ただ将来、投資金額が増えてくればアクティブファンドのひとつとして、小額ながら検討に入れるかもしれません。
- コスト面で必ずしも望ましいとはいえない
世界株に投資しているのならともかく、日本株のみに投資している現状では、信託報酬の水準はもう少し低くてもいいのではないか、と感じました。とはいえ、アクティブ型ではこれでもかなり割安なものだと思いますが、インデックス型からこれにわざわざ移ろうという気には至りませんでした。
以上のように、「将来的に検討に入れるかもしれない」という含みを残していますが、コスト・ポートフォリオ・手間の面を総合して、「当面見送り」という結論を導きました。
これに関する考え方は人それぞれで、どれが正しいと言うことはできませんが、私の持つ見識もあってはいいのではないか、ということは言えると思います。
以下、相互リンクさせていただいている方の関連する記事について紹介させていただき、締めといたします。
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コメント
TBありがとうございました。
私が本格的な長期投資を始めた時、最初に購入したのがこのファンドでした。
このファンドの保有し続けるか売却するかは今でも悩み続けています。
投稿: うんぼぼ | 2007年6月20日 (水) 19時51分
うんぼぼさん、コメントありがとうございます。
保有者にとっては、悩ましい点だと思います。母の場合、これ以上増やさないとは思いますが、保有は続けるつもりだそうです。
投稿: 新幹線 | 2007年6月21日 (木) 15時16分
さわかみの最大の武器は、相場下落時に資金が集まる点でしょうね。
普通の投資信託は買いより売りの方が多くなるので、株価が下がったところで保有株を売らなければなりません。
ところがさわかみは買う人が多いですから、株価が下がったところで買うことができます。
この差ってかなり大きいと思います。
投稿: AKI | 2007年6月22日 (金) 00時07分
AKIさん、コメント有難うございます。
下落時に買増しが出来るというのは、確かにリターン向上につながっているかもしれませんね(昨今では2月の暴落で実証)。いずれにせよ、必然的に現金比率が常に高くなることとあわせ、私にとっては悩ましい所です。
下がったときに売られるというのでは、新興国ファンドなんか、その典型的な例ではないでしょうか。例えば「オーロラII東欧投資」を持っていた人(私の父がそうですが)は驚異的なリターンをここ数年で得られたはずですが、2006年5月の暴落でそれを手放し、逃してしまった人が多いみたいですから(受益件口数推移を見て)。
投信は販売手数料を勘案すると短期売買では明らかに不利ですから、何か目的と手段を履き違えている人が多いような気がしてなりません。
投稿: 新幹線 | 2007年6月22日 (金) 00時14分